はぎの通信 No.168(最近、感動していますか?)
はぎの通信 No.168 (R8. 5.25)
中越高等学校長 萩野 俊哉(はぎの・しゅんや)
最近、感動していますか?(Have You Been Moved by Anything Lately?)
最近、何かに「感動した」ことはありますか。
映画を見て心を動かされた、スポーツ選手の姿に勇気をもらった、友人の優しさに胸が熱くなった――そんな経験はないでしょうか。感動というのは、私たちの心を揺さぶり、人生を少し豊かにしてくれる大切なものだと思います。
実は、私は年齢のせいなのか、以前よりずいぶん涙もろくなりました。少し恥ずかしい話ですが、テレビ番組を見ていても、ちょっとした場面で思わず涙が出てしまうことがあります。例えば、一生懸命努力してきた高校生が夢をかなえた場面。あるいは、誰かのために黙って頑張っている人の姿。家族の絆や友情を描いたドラマなどにも、つい感情が動かされてしまいます。「こんなことで涙が出るなんて、自分も年を取ったなあ」と苦笑いすることもあります。しかし最近は、それも悪くないと思うようになりました。
感動するということは、心が動いているということです。何かを見て「すごい」と思ったり、「ありがたい」と感じたり、「自分も頑張ろう」と思えたりする。その瞬間、人の心は少し成長しているのではないでしょうか。反対に、どんなことにも無関心になり、「別に」としか思えなくなると、心は少しずつ固くなってしまいます。感動は、心を柔らかくし、人を優しくしてくれる力を持っています。
高校生活には、感動できる場面がたくさんあります。部活動で仲間と苦しい練習を乗り越えたとき。文化祭や体育祭でクラスが一つになったとき。授業で「なるほど」と新しい発見をしたとき。友人に励まされたとき。進路に向かって努力を続け、自分なりの成長を感じられたとき。日々の中には、小さな感動が数え切れないほどあるはずです。
ただ、忙しい毎日を過ごしていると、その大切な瞬間を見逃してしまうことがあります。スマートフォンを見ながら時間だけが過ぎ、心が動く機会を失ってしまうこともあるでしょう。だからこそ、ときには立ち止まり、自分の周りにある「感動」に目を向けてほしいと思います。
美しい夕焼けを見て、「きれいだな」と思う。誰かの頑張りに拍手を送りたくなる。音楽や本に心を揺さぶられる。そんな小さな感動の積み重ねが、人を豊かにし、人生を深くしていくのだと思います。
感動する心を、どうか大切にしてください。そして、自分自身が誰かを感動させる存在にもなってください。皆さんの努力や優しさ、挑戦する姿は、きっと周りの人の心を動かしています。
私も、まだまだ涙もろい校長でいたいと思っています。
以上