ニュース ニュース

ニュース

TOP > ニュース一覧 > 校長ブログ > はぎの通信 No.9(ひとつひとつすべての雲には銀の縁取りがある)
2023.03.09 校長ブログ

はぎの通信 No.9(ひとつひとつすべての雲には銀の縁取りがある)

 

はぎの通信 No.9 (R5. 3.9)

 

中越高等学校長 萩野 俊哉(はぎの・しゅんや)

 

ひとつひとつすべての雲には銀の縁取りがある

Every cloud has a silver lining.

 

 タイトルの英語は諺(ことわざ)です。日本語はその訳。「銀の縁取り(a silver lining)」とは「雲の隙間から漏れて輝いている太陽の光」を意味しています。そこからもうおわかりですよね。諺全体の意味としては、「悪いことの反面には必ずよいことがある、不幸の裏には幸あり」とか、「どんなにつらい、苦しい時でも、希望を持とう」ということです。

 

 3年生は大学入試等の結果も判明し、願いが叶った人、叶わなかった人、さまざまいると思います。必ずしも希望通りの結果が出なかった人へ。Every cloud has a silver lining.です。くさったり、投げやりになったりしてはいけません。日本語にも「禍福(かふく)は糾(あざな)える縄の如し」という諺があります。「禍福」とは「災難と幸福。不運と幸運」を意味します。「禍」は「コロナ禍」の「禍」。「よろこばしくない事柄。不幸をひきおこす原因。災難」という意味です。「糾う」とは「物と物を交差させる。組み合わせる。撚(よ)り合わす」という意味で、「糾える縄」で「撚り合わせた縄」ということです。そして、「如し」は「〜のようだ。〜に似ている」という意味なので、全体の「禍福は糾える縄の如し」は、「人の幸福と不幸は隣り合わせで、まるで撚り合わせた縄のように入れ替わりに訪れるものだ」という意味になります。

 

 何だか諺の解説をしているだけみたいですが、要するに、いちいちひとつひとつクヨクヨしてみても仕様がない、ということを私は言いたいのです。クヨクヨしたり、下を向いている暇があったら、もう一度自分を奮い立たせて、熱い思いと冷たい理性をバランスよく保ちながら、よ~く自分で考えて、前を向いて行動する。これしかないのです。そして、悩んだ時には「原点」に返る。迷った時には一歩前に出る。このことも重要です。ぜひ覚えておいてもらいたい。

 

 私たち中越高等学校のスローガンは、「明るく 進取の精神 『若き今日 眉上げん』」です。「進取」とは、過去にこだわらず、自ら意欲的に新しいことにチャレンジすることです。「眉(まゆ)上げん」は、本校校歌の第1番の歌詞の一節。「顔を上げ、大空を見上げて、大きな希望を持って前に進もう」という意味です。この本校のスローガンを、卒業生も在校生も皆等しく改めて深く胸に刻んで欲しいと本当に心から強く思います。

 

 気分一新。やる時にはやるしかないのです。

以上