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2026.10.13 校長ブログ

はぎの通信 No.182(やる気スイッチは、どこにある?)

 

はぎの通信 No. 182(R8. 10.13)

 

中越高等学校長 萩野 俊哉(はぎの・しゅんや)

 

やる気スイッチは、どこにある?(Where Is Your “Motivation Switch”?)

 

「やる気スイッチは、どこにあるのだろう?」

 

 こんなことを考えることがあります。勉強でも仕事でも、「よし、やろう」と思えるときと、どうしても気が進まないときがあります。やらなければならないことは分かっている。それなのに、なかなか動き出せない。皆さんにも、そんな経験があるのではないでしょうか。では、「やる気スイッチ」はどこにあるのでしょう。

 

 実は、私自身もこのスイッチを探している一人です。私は、自分がやっていることが、何かの「生産性」を生んでいると実感できないと、なかなか動きにくいところがあります。「これをやったら、何かが前に進む」「誰かの役に立つ」「自分の力になる」。そんな手応えが見えると、自然とスイッチが入ります。

 

 ところが、すぐに結果が見えないこともあります。勉強もそうでしょう。今日一時間勉強したからといって、明日突然、成績が上がるわけではありません。部活動も同じです。一日練習しただけで、急に技術が身につくわけではない。だからこそ、「意味があるのかな」と思ってしまうことがあります。

 

 では、スイッチが入るまで待っていればよいのでしょうか。私は、そうではないと思っています。むしろ、スイッチは「やる気が出たら押す」のではなく、「まず少しやってみることで押される」ことがあるのではないでしょうか。机に向かって、とりあえず一問解いてみる。本を一ページ読んでみる。部活動で一本だけ丁寧にシュートを打ってみる。すると、不思議なことに、最初は気が進まなかったのに、少しずつ集中できることがあります。小さな行動が、次の行動を生み出すのです。

 

 ただし、ここで難しいのが「頑張り過ぎ」と「自分を甘やかすこと」の間のバランスです。「もっと頑張れ」と自分を追い込み過ぎれば、心も体も疲れてしまいます。一方で、「今日は気分が乗らないからやらなくてもいい」といつも自分を甘やかしていたら、やるべきことが後回しになってしまいます。この加減が、実に難しい。だから私は、「今日はどこまでやれば十分か」を自分で決めることが大切だと思います。100点を目指して動けないより、まず60点、70点でも動いてみる。そして、できたことを確認する。その積み重ねが、自分の中に「やればできる」という感覚をつくっていきます。

 

 やる気は、どこかに隠れているものではないのかもしれません。「いつかスイッチが入ったらやろう」ではなく、「今、ほんの少しだけやってみよう」。その一歩が、スイッチを押すことになるのです。

 

 皆さんの目の前にも、勉強、部活動、学校行事、進路など、これから取り組むことがたくさんあります。やる気が出るのを待つのではなく、まず一歩を踏み出してみる。そして、頑張った自分を必要以上に追い込まず、かといって簡単に甘やかさない。そのちょうどよい「自分との付き合い方」を探しながら、一歩ずつ前に進んでいきましょう。

 

以上