はぎの通信 No.175(「一人じゃない」という力)
はぎの通信 No.175 (R8. 7.13)
中越高等学校長 萩野 俊哉(はぎの・しゅんや)
「一人じゃない」という力
(The Strength of Knowing You Are Not Alone)
「自分は一人じゃない。」
私は、この言葉を折に触れて自分自身に言い聞かせています。そして、皆さんにもぜひ心に留めてほしい言葉です。
私たちは毎日、意識しているかどうかにかかわらず、誰かに助けられ、支えられ、励まされながら生きています。朝、「おはよう」と声をかけてくれる家族や友人。授業で分からないことを教えてくれる先生や仲間。部活動で励まし合うチームメート。何気ない「大丈夫?」という一言に救われた経験がある人もいるでしょう。
しかし、それだけではありません。
皆さん自身もまた、毎日誰かを助け、誰かを救い、誰かを励ましています。笑顔であいさつをすること、友達の話を最後まで聞くこと、困っている人に手を差し伸べること。一見すると小さな行動でも、その相手にとっては大きな力になっていることがあります。自分では気付いていなくても、皆さんは誰かの支えになっているのです。
だからこそ、人は一人で生きていくことはできません。
苦しいときや悩んでいるとき、「自分一人で何とかしなければならない」と思い詰める必要はありません。時には周りに甘えていいのです。頼っていいのです。家族でも、先生でも、友人でも、先輩でも構いません。勇気を出して「助けて」と言えることは、決して弱さではありません。
もちろん、それは「人にもたれかかって生きる」ということではありませんし、「逃げる」ことでもありません。人と人が力を合わせることで、一人では乗り越えられない壁を乗り越え、新しい道を切り拓いていくことです。
学校生活も同じです。文化祭や体育祭、部活動、探究活動、学校行事……。どれ一つとして、一人だけで成し遂げられるものはありません。意見がぶつかることもあるでしょう。思うようにいかず、悩むこともあります。それでも互いに知恵を出し合い、支え合い、励まし合うからこそ、大きな達成感や喜びが生まれます。それは、一人では決して味わえない喜びです。
社会に出ればなおさらです。どんな仕事も、多くの人との協力によって成り立っています。誰かの力を借り、そして自分も誰かの力になる。その繰り返しの中で、人は成長し、社会は前へ進んでいきます。
私は校長として、そして一人の人間として、「自分は一人ではない」という思いを大切にしながら毎日を過ごしています。多くの先生方や職員、生徒の皆さん、保護者の皆様、そして地域の方々に支えられて、今日も中越高校が前へ進んでいることに心から感謝しています。
皆さんも、困ったときには遠慮なく誰かを頼ってください。そして、誰かが困っているときには、その人に寄り添える人であってください。
「自分は一人じゃない。」
この言葉を胸に、一人ひとりが支え合い、高め合いながら、これからも越高らしい温かな学校を一緒につくっていきましょう。
以上