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2025.09.22 校長ブログ

はぎの通信 No.137(時間を味方にする力)

 

はぎの通信 No. 137  (R7. 9.22)

 

中越高等学校長 萩野 俊哉(はぎの・しゅんや)

 

時間を味方にする力(The Power to Make Time Your Ally

 

 皆さん、今日(22日)から2学期の中間考査ですね。試験に備えて、時間の使い方が大事な時です。そこで、今日は、日々の学校生活や家庭での時間の使い方について考えてみましょう。本校で学ぶ皆さんにとって、学習や部活動、趣味、友人との交流など、限られた時間をいかに有効に使うかは、将来の成長に直結する大切なテーマです。これから「時間を上手に使うこと」の重要性についてお話ししたいと思います。

 

 ある日のことです。放課後、図書室で勉強していた生徒がいました。彼は次の日に大きなテストを控えていましたが、ただ机に向かって問題集を解くだけでなく、時間を区切って計画的に学習していました。10分ごとに集中して問題を解き、5分ごとに振り返りと確認を行う ―― いわゆる「ポモドーロ・テクニック」に似た方法です。その結果、彼はテストでしっかり成果を出すことができました。彼の姿は、時間を味方につけることの大切さを示しています。

 

 部活動でも、時間の使い方が成果に直結する場面があります。例えば、ある年の冬の日、校舎内である部活動が走り込みをしていました。練習時間は限られていますが、監督の指示のもと、ストレッチ、ウォーミングアップ、メインの走り込み、クールダウンをきちんと時間配分して実施していました。その結果、そのチームは次の大会で立派な結果を残しました。もし漫然と練習していたら、効率よく力を伸ばすことはできなかったでしょう。時間を意識することが、成果を最大化する力になるのです。

 

 逆に、時間を意識せずに過ごすとどうなるでしょうか。スマートフォンやテレビに気を取られ、課題や練習が後回しになった経験は誰にでもあると思います。私自身も若い頃、気づけば夕方になっていたということがよくありました。そのたびに「もっと計画的に時間を使えばよかった」と反省するものです。しかし、気づいたときから少しずつ改善することで、時間をコントロールできるようになります。

 

 時間を上手に使うコツの一つは「優先順位を明確にすること」です。勉強や部活動、趣味など、やるべきことには優先度があります。例えば、翌日に提出する課題は最優先、部活動の練習はその次、友人との会話はその後――このように順番を意識するだけでも、効率的に過ごせます。また、朝の時間を少し早く使うだけで、読書や学習、ストレッチなどの習慣が身につく生徒も多くいます。私自身も朝や夕方のランニングの時間を大切にすることで、一日の計画を整理する習慣を続けています。

 

 皆さんにはぜひ、時間を「ただ流れるもの」と考えるのではなく、「自分で活かすもの」として捉えてほしいと思います。限られた時間をどう使うかで、学力だけでなく、生活の質や心の充実度も大きく変わります。毎日少しずつ意識して取り組むことで、やがて大きな成果となって返ってくるでしょう。

 

 時間を上手に使うことは、未来の自分への贈り物です。今日という一日を大切に、計画的に、そして楽しみながら過ごしてください。本校での学びや経験が、皆さんの人生において「時間の味方」となる力を育むきっかけとなれば幸いです。

 

以上