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2025.09.16 校長ブログ

はぎの通信 No.136

 

はぎの通信 No. 136  (R7. 9.16)

 

中越高等学校長 萩野 俊哉(はぎの・しゅんや)

 

知識と、その先(Knowledge and Beyond

 

 今日は、知識の重要性とその先にあるものについて書いてみたいと思います。

私たちが学ぶことは、単に情報を蓄えることではなく、それをどう活かすかが大切です。あの「万有引力の法則」で有名なアイザック・ニュートンの言葉を引用しながら、知識を超えた学びの重要性を考えてみましょう。

 

 外山滋比古氏の著書『思考の生理学』(1986年、筑摩書房)によると、ニュートンは「世間ではわたくしのことをどう思っているか、知らないが、自分では、自分のことを浜辺で遊んでいるこどもみたいだと思っている。ときどき珍しい小石や貝を見つけて喜んでいるが、向こうにはまったく未知の真理の大海が横たわっているのだ」と述べています。この言葉は、私たちが知識を得ることの喜びと同時に、まだまだ知らないことがたくさんあるという謙虚さを教えてくれます。

 

知識は大事だが、それだけでは不十分

 知識は確かに重要です。学校で学ぶこと、読書を通じて得る情報、友人との会話から得る知識は、私たちの思考を豊かにし、視野を広げてくれます。しかし、知識をただ蓄えるだけでは、実際の生活や将来の選択に役立てることは難しいのです。知識を活かすためには、経験や実践が必要です。

例えば、数学の公式を覚えることは大切ですが、それを使って問題を解く力を身につけることがさらに重要です。知識を使って実際に何かを成し遂げることで、初めてその知識が自分のものとなり、知恵へと変わります。

 

知識を超えたものを身につけるために

 では、どうすれば知識を超えたものを身につけることができるのでしょうか。以下のポイントを考えてみてください。

  • 経験を重ねる: 知識を実践する場を持つことが大切です。例えば、学校の部活動や地域でのボランティア活動、自主的な勉強会や研修会など、実際に行動することで新しい発見が得られます。
  • 失敗を恐れない: 失敗は学びの一部です。何かに挑戦して失敗することで、次にどうすればよいかを考える力が養われます。失敗から学ぶ姿勢を持つことが、知恵を育む鍵です。
  • 多様な視点を持つ: 様々な人と交流し、異なる意見や価値観に触れることで、自分の考えを広げることができます。これにより、知識がより深まり、柔軟な思考が育まれます。
  • 問いを持ち続ける: 知識を得た後も、常に「なぜ?」と問い続けることが重要です。疑問を持つことで、さらなる学びが生まれ、未知の真理に近づくことができます。

 

 知識は確かに大切ですが、それだけでは不十分です。ニュートンの言葉が示すように、私たちはまだまだ知らないことがたくさんあります。知識を得ることに喜びを感じつつ、それを活かすための経験や挑戦を通じて、知恵と実践力を育んでいきましょう。未知の真理の大海に向かって、勇気を持って一歩を踏み出してください。皆さんの未来は、無限の可能性に満ちています。

 

以上