はぎの通信 No.121(「甘さ」は禁物)
はぎの通信 No.121 (R7. 5.19)
中越高等学校長 萩野 俊哉(はぎの・しゅんや)
「甘さ」は禁物(“Sweetness” is a no-no)
先週、県総体に向けての壮行会を開催しました。その会の校長挨拶・激励の中で、私は今日の表題である「甘さ」は禁物であるという話をしました。どういうことか。もう一度この場で文字にして皆さんへお伝えしたいと思います。
まずは「他者」に対して、です。相手チームや相手選手に対して、共にレースを競う他の選手に対して、勝敗や順位を競う自分(たち)以外の生徒に対して、それらの人(たち)を甘く見てはいけない、ということです。それは何より相手に対して失礼ですし、彼ら彼女たちの「力」はそれほど弱々しいものなどでは決してないのです。相手をリスペクトする気持ちを持ちながら、お互いに全力を尽くす。勝負はあくまで結果であり、勝つにせよ、負けるにせよ、「いい勝ちっぷり」「いい負けっぷり」を示す。これこそ「スポーツマンシップ」の形です。
次に、「自分自身」に対して「甘さ」は禁物であるということです。自分に対して甘いということ、それは言い換えれば自分への「自惚れ」ということです。果たしてあなたは本当にそのような素晴らしい力や能力があるのでしょうか。「もうこれでいい」「これで十分だ」と思った瞬間に、その人の成長や進歩は止まります。自らで自らの課題や欠点を見いだし、自覚して、その解決と克服に弛まぬ努力を重ねる、この繰り返しと積み重ねが本当に「強い」自分自身をつくりあげるのだと思います。
他者に対して、自分自身に対して、いずれにせよそこに「甘さ」が出てしまうと、必ずそこに「空き(すき)」が生じます。相手は必ずそこを突いてきます。そうすると、もう勝敗は明らかです。
県総体が始まります。全国総体(インターハイ)につながる大事な大会です。3年生にしてみると、ひとつの「集大成」となります。勝負は時の運。しかし、「甘さ」は禁物。全力を尽くしてください。心から応援しています!
以上